今回も以前に書いたこれから行政書士の登録を考えている方に望みたいの三つ中から
「従来の行政書士像に捉われず、これからの社会のニーズにマッチした業務展開をすること」
を掘り下げてみます。
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従来の行政書士像とはなんでしょうか?
例えば、入門用の行政書士実務書や、本職の行政書士のHP、ブログを読むとよく見られるフレーズを列挙すると
・官公署に提出する書類の作成・提出代理をする
・権利義務、事実証明に関する書類を代理人として作成できる
・取り扱える書類は1万種類以上
・あなたの街の法律家
・主要業務は「建設業許可」、「自動車関連」、「入管(外国人在留許可)」、「風俗営業許可」、「産廃処理業許可」、「契約書作成」、「内容証明」、「相続・遺言」、「離婚協議書作成」が中心
これらは、僕から見ますと、全部正解です。
しいていうなら「あなたの街の法律家」に関しては、少し疑義を持っていますが(
過去記事参照)
他の内容については概ね、間違いはないでしょう。
しかし、これからの行政書士という視点に立った時、これまでの定説通りでは弱いと考えています。
「建設業許可ができます」という行政書士はたくさんいます。
しかし、この中で建設業許可レベルが10の行政書士もいれば、建設業許可レベルが3くらいの行政書士もいるわけです。
当然、お客さんからすれば後者より前者に依頼したいでしょう。
しかし、ゲームではありませんから、実際にこのようなレベルを数字で表すことはできません。
そうなると、お客さんが行政書士を選ぶ要素は別のものにならざるを得ません。
これまでバリバリやっていた方に「その要素とは何か」と問うと、おそらく「実務経験とそれを伝える話術」とか「リーズナブルな価格設定だ」とか、言われると思います。
新しい行政書士像では、そういう観点で考えません。そもそも、その答えを行政書士という資格を軸に導かないのです。
まず、自分が他のヒトより優れている能力を導きます。その能力を軸にして、行政書士業務とどう結び付けられるかを検討します。(その結果導かれるものが、既存の業務である必要はありません)
次にその業務が時流適応しているかを確認します。
していれば、それをメイン業務に取り入れることを検討します。していなくても、それを切り捨てるのではなく、業務として確保する気持ちを大切にします。何故なら、来たるべき時に備えて、水面下で準備することは可能だからです。
これだけでは分かりにくいでしょうから、一例を示しましょう。
少し古い例ですが、音楽業界でCDがまったく売れない時代にAKBのシングルが1週間で130万以上売れました。
説明するまでもなく、これはCDそのものを手に入れたいという目的よりも、メンバーの選抜選挙権だったり、握手会などのイベント参加権などをゲットしたいから、多くのファンが大量買いした訳です。
このような、極端なケースをしないとしても
サービスに対して、お金を払うというものは大抵がそういうことです。
普段、500円で売っているU社のTシャツも
コラボと称して、有名な漫画やゲームのイラストを入れれば、値段が1000円になり、数日の間で完売します。
行政書士だって、価格競争などしなくても
ましてや、先輩行政書士の元で10年修行などしなくても
お客様に対して魅力的な+αを加えれば売れます。そして、それは自分ならではの、自分にしかできないものである必要があります。
必然的に、その観点で考えれば「既存の行政書士業務」から外れたものになる可能性はあります。
でも、それがいいんです。
他所では手に入らないサービスだからこそ、お金を出す価値があるわけですから・・・。
そういう観点で見た時
行政書士という資格は、税理士や司法書士よりもカスタマイズしやすい資格と言えます。
というより、カスタマイズするための資格なのではないでしょうか?
1000人の行政書士の中で建設業許可NO.1になることはかなり難しいです。
しかし、+αで生まれた新しい業務を扱う行政書士になれば、苦労をせずとも4万人の行政書士の中でもNO.1となります。
こう考えれば、既存の行政書士の作った業務や、現役で個性を出している行政書士の真似事をすることがいかに愚かな行為か気付くと思います。
早速、まずは小さい紙に自分だけの「オリジナルな肩書き」を入れた名刺を作ってみましょう。
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