ギター弾きの「行政書士開業準備中」

行政書士開業者や受験生、または他士業に向けた真実の泉。辛口ドライ。

行政書士試験結果を受けて

author:daishoya2012/01/30 Monday

ひさしぶりに記事を書きます。ギター弾きです。
本日の行政書士試験合格発表!合格された皆さん、おめでとうございます。

今回残念な結果になった方!
もう一つのブログにも書いてますけど、もう10ヶ月で今年の試験があります。
10ヶ月は早いです。妊娠が発覚して出産までの時間が短いと感じるのと同じです。
ちょっとくらい残念な結果でも、頑張って勉強続ければ、必ず最後には合格するのです。
僕もそうでした。
知り合いにも6回とか8回とか受けて、今バリバリ活躍されてる人いますよ!

ちょっと合格が遅れても、今年合格してて
開業資金貯めてたら、結局開業時期同じになったりしますから、安心して頑張ってください!


さて、ひさしぶりにブログ再開ってことで
開業について書いていきますね。
合格していて「どうしよう」って人も多いでしょうし・・・

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まず、目的を決めてください。
行政書士として開業する場合、行政書士を目標にしてはいけません。
そういう人はかなりの確率で3年と持たずに廃業します。
もしくはずっと開店休業状態になるでしょう。

「行政書士」という単語に捉われないでください。
行政書士に理想を求めてはいけません。行政書士という資格はそれを得ることで
何かが変わる資格ではありません。
行政書士という資格は、すでに個々が有する何かを生かして、能力を拡大させる資格です。

ここにはあえて書いたことはありませんが、僕も20歳頃から決めた目的があります。
行政書士はそのために必要だから取った資格です。

次にスタイルを決めてください。

勤務するのか、独立するのか、下請けになるのか、兼業するのか・・・
これ、実は一番大事かもしれません。

行政書士で勤務するのはかなり難しいです。
なんせ、人を雇えるほど稼いでいる事務所は一握りですから・・・
ハローワークや書士会経由で、そういう事務所を見つけられた方はラッキーでしょう。

独立するのは一番大変です。
資金面、事務所面、営業面、看板面での問題があります。
ここらへんの詳細は後日書きますが、さし当たって過去の記事を見てもらっても
いいかもしれません。

事務所選びについて
行政書士の登録申請
行政書士の登録申請②
行政書士の登録申請③
行政書士の登録申請④
オススメの開業本
ホームページ関連記事まとめ(6件あります)

下請けになるのは賢い選択です。
一般企業に勤めたり、すでに個人事業などの経験のある方はピンとくるかもしれませんが
商売の世界でいう「労働分配率」について勉強してください。
サラリーマンがなぜ何千万の営業を取ってきても月給20数万円なのか
どうして下請けはピンハネされるのか・・・

僕の経験で言うと、一般的な下請けは4割~6割ってのが相場となります。
ほとんどの業務をこなしても、仕事を取った人が一番偉いのです。
ここらへんは独立する場合にも、考えるべき問題です。
最近は意外と下請けをあえて募集する事務所も増えてきています。
ただ、行政書士という職務倫理上、下請けの考えは問題視される場合がありますので注意してください

特に問題になるのは①一般企業からの紹介②業務内容による特性です。
①は一般企業から仕事を請け負うと、紹介企業が行政書士法違反とされる可能性が高いです。
②は例えば、入管業務では日行連での研修で下請けをすることの禁止を明言しております。
他にも問題なる業種がいくつかあるでしょう。

最後に兼業。
行政書士は兼業者の割合が非常に多いです。
僕も、兼業組に入ると思います。

僕の場合は、IT系の事業を元々していたので
現在、行政書士業と合体した感じになります。

同業者で見ていて多いのは、司法書士、税理士、社労士との兼業
または、不動産業、宅建業、マンション管理業、FPなどとの兼業ですね。

兼業については、批判的な意見も多いですが
はじめの方に書いたように、僕個人は行政書士は「すでに個々が有する何かを生かして、能力を拡大させる資格」と思っているので、兼業でも構わないと思います。
むしろ、今の時代は、その方が行政書士資格を長生きさせる気がします。
株なんかでも資産家は分散投資してリスクヘッジしますよね。

ただ、行政書士資格でものすごく稼いでいる人の一部は行政書士資格のみで稼いでいる事実もありますので、これは個々のスタンスによるでしょう。

最後に警鐘。
行政書士といえば、「カバチタレ」のイメージがありますが、弁護士法に触れるか、触れないかの判断は非常に難しいです。
このブログにも過去にいろいろ取り上げていますので、良ければ見て欲しいです。
今後も詳しく検討していく予定です。

また、行政書士自身が弁護士法を意識しながら業際をわきまえないといけないのに対し、弁護士側はオールマイティに仕事が出来ます。
現在、弁護士は新司法試験の影響で、資格者が拡大し、仕事に困っている人が多いです。
必然的に司法書士や社労士、行政書士などの業務に侵食してきます。

先に書いた「行政書士という資格はそれを得ることで何かが変わる資格ではない」にも通じますが、むしろ行政書士は他士業に比べ、一番辛い時代になるかもしれません。
みなさんは、以下のリンク先を見て、どう思われるでしょうか?

http://www.nichibenren.or.jp/activity/civil/new_relationship.html

合格して、嬉しい気持ちの時に、厳しい意見を書いているとは思いますが、僕個人は、今後も有能な行政書士が増えていき、明るい行政書士会の未来象を描きたいと思っております。


PS.昨年、一昨年と当事務所メール宛に開業予定の方からの相談が殺到しました。
 僕自身の時間の問題で、これらに個別に回答するのは難しい場合もありますし
 また、情報を共有する意味でも、できるだけ相談はコメント欄にお願いいたします。
 遅れながらも回答していきたく思います。
 また、なるべくメルアド等は記載してください。


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行政書士開業準備|03:32 PM|comments (2)|trackback (x)|

コメント

 いつも拝見しています。先生がお忙しい中、こういう実践的な内容をブログにしていただいて非常に助かります。

 行政書士は開業して3年以内に6割は廃業していくと聞いたことがあります。(その中でも元公務員の人の割合がダントツに高いらしいですけど)他士業に比べて廃業率は高いのだと思います。

 リンクされた日弁連のHPで、行政への申請のサポートはおまかせくださいとありました。弁護士さんもこのご時勢大変やろとは思いますが、正直あきれますね。

 まぁ、歌って踊れる行政書士を目指すつもりはないですが、何か自分にしかできないものはないかと模索してます。

  
 
 

|四方達哉|EMAIL|URL|2012/02/08 03:11 AM|h4nY/HqA|

お返事がおそくなってしまい、申し訳ありません。
行政書士は参入障壁が低いので、廃業率が高くなるのはやむを得ないとも思いますが、あわせてそれぞれの業務に利用の必要性が低いことが考えられますね。

なので、個人的には行政書士は他士業よりも、飲食店や美容院、クリーニング業などを参考にすると良いと思っております。

弁護士さんは、行政書士の不服申立代理権獲得に対しては行政書士制度は、国民の権利擁護の立場から行政に対峙する立場に無いので、代理権付与をすることは立法の趣旨を損なうと言いながら、自らの業務には申請サポートを明言するなど、かなり行動が矛盾しております・・・。

ともあれ、行政書士にしろ、弁護士にしろ、今後は資格に寄りかかるのではなく、個々の能力で仕事を開拓していくのが基本となると考えます。

|ギター弾き|EMAIL|URL|2012/02/14 10:18 AM|uoXC8k9.|

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